ウィキペディアのライセンスにCC by-sa。
ウィキペディアがライセンス条項をGFDLから変更しようとしている。yomoyomoさんがこう書いている。
既にニュースサイトでも伝えられているが、Wikipedia のライセンスに CC by-sa を採用するかどうかの投票結果が出た。実はこの後財団理事会の決議がまだあるのだが、ここまで来たらもう決まりと言ってよいだろう。
賛成76%という結果は、およそ一年半前にその道筋がついた時点で予想したよりも賛成が多い印象である。それだけ GFDL が好かれてなかったのか。
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ここでひとつ告白しておくと、僕は非常に法律やライセンスに蒙い人間だ。だからライセンスの良し悪しについてはyomoyomoさんや八田さんのようには語れないし、一方で好き嫌いのレベルでは思うことがある。
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採用が見込まれているCC by-sa、クリエイティブ・コモンズ「表示・継承」のページには、次のように書かれている。
これは一般の方に読みやすいようにした利用許諾条項の要約です。
Creative Commons Attribution-Share Alike 2.1 Japan
実はこのページは、利用許諾条項そのものではなくて、利用許諾条項の重要な一部分を平易に説明した「コモンズ証」というページ。このページに見られる、Creative Commonsの以下2点を、僕はとても大切なことなんじゃないかと思っている。
- 公式に日本語でライセンス条項が発行されている。「正式版は英語です」などという但し書きにおびえて、英語の原文を読まなくていい。
- 公式に平易なバージョン「コモンズ証」が作成されている。私的解説の「筆者の解釈によるものであり」などという但し書きにおびえて、詳細確認の必要のないうちから利用許諾条項に目を通さなくていい。
実生活において僕は(おそらく僕以外の多くの人も)、コモンズ証レベルの法律理解に基づいて暮らしていて、何も六法全書を諳んじてはいない。正直に言えば僕は、六法全書を通読したこともないし、実は持ってもいない。それでもたぶん法に反したことはせずに暮らしているし、社会と折り合いをつく範囲で楽しくやれてる。
「日本語」の「コモンズ証」があることは、僕に実生活と同じ程度の善意と順法意識だけで、クリエイティブ・コモンズライセンス採用サイトでよく振舞うことができるようにしてくれる。
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統計ページによれば日本語版だけで3万5千近いユーザー登録した編集者を誇るウィキペディアが、GFDLへの共感を醸成するでもなしに、GFDLの理解と厳守を強要しているように見えたのは、僕にはちょっとムリのあることをしているなと感じられた。
3万5千人(そしておそらくはもっとたくさんいるIPユーザ全員)に「悪いことしちゃダメよー」ぐらいならともかく、「ちゃんと規約読んでねー、細かいこといっぱい書いてあるから守ってねー、英語だけど誤読しないでねー」というのは、どうかと思ったんだ。もうちょっとライセンス策定者かライセンス採用サイトが、利用者が簡単に違反せずにいられる仕組みを持ったらいいと思うけど、GFDLはそうしていなかったと思うし、ウィキペディアもそれはできていなかったと思う。
みんなが簡単に「よく振舞う」ことができないようなルールは、あまり好きじゃない。そういう意味では、「GFDLとウィキペディア」という組み合わせはちょっと嫌い。「クリエイティブ・コモンズとウィキペディア」の組み合わせは、日本語版コモンズ証のようなものがあるというだけで、ちょっと好き。
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改めて、僕は非常に法律やライセンスに蒙い人間だ、と書いておく。とんでもない誤解とか偏見に基づいてこう書いているかもしれない。GFDLとかウィキペディアもいろいろがんばっているのかもしれない。ただ、気持ちのところではたぶんみんなと同じことを思っていて、その上でCC by-saの採用を好きだと言えていると思う。
ウィキペディアが、もっと気軽に、気持ちよく付き合えるサイトになってくれればいいな。そう思う。