90:10:1を超えるソーシャルメディア
Lococom、Home'sを運営するネクストが『「SNS・コミュニティサイトで行動範囲や知識が広がった」人は、4割を超える。』という調査結果を公開している。全国の都市部在住のSNS、コミュニティサイト利用者男女を対象に調査を行ったものだという。この調査結果も読みやすく、また「SNSの足跡機能、監視されているようで嫌」が半数 - ITmedia News」などの関連記事も出ているので、概要や詳細はこれらに譲る。
個人的におやと思ったのは、2ページ目の「SNS・コミュニティサイト・地域情報サイトはどのような場であるのか」という結果だ。下位に目を向けると、「発表の場」「発信の場」「広告・宣伝の場」といった選択肢が並び、15.3~6%がこう答えている。簡単な統計だが、それぞれにYesと答えなかった人の割合を出し、掛け合わせることで、すべてにYesと答えなかった人の割合を算出してみよう。
| YES | NO | |
| 自分自身の趣味や思想の発表の場 | 15.3% | 84.7% |
| 自分自身に関する情報の発信の場 | 14.8% | 85.2% |
| 自分自身の日々の生活の発信の場 | 14.6% | 85.4% |
| 広告・宣伝の場 | 6.0% | 94.0% |
| 何らかの発信の場 | 57.9% |
すべてにYesと答えなかった人は、おそらく57.9%という数字が出てくる。逆にいえば、これらを何らかの発信の場だと考えている人は、42.1%もいるということだ。眉つばくさい?じゃあ、Yesと答えた人がすべて重なっているとすれば15.3%、適当に散らばっているとすれば42.1%と言いかえよう。15.3%から42.1%ぐらいの人が、SNSなどを何らかの発信の場と考えているということだ。
こうしたソーシャルメディアについては、よく聞く「90:10:1」という経験則(日本では1:9:90の法則と紹介されていることが多い)がある。左記のブログ記事によれば「80/20のルール(パレートの法則)のようなもので、利用者はだいたい次のように分かれる」という。
- 90%が読むだけ(consume content)の閲覧者
- 10%がコメントや追記、加筆(enrich content)する参加者
- 1%がコンテンツの投稿(create content)もする発信者
もちろん、経験則だから厳密に「閲覧者が90%か」とか「発信者が1%か」とか「論拠となるデータは」というようなものではない。そういうものではないのだけど、ネクストの調査結果から浮かんでくる「少なくとも15.3%、おそらく42.1%にとってSNSなどは発信の場」という数字は、経験則から来た「発信者は約1%」という数字とは、明らかに隔たりがある。
もしかすると、日本のソーシャルメディアの特性なのかもしれない。あるいは、携帯コミュニケーション慣れなどの追い風があるのかもしれない。逆に、発信意欲のあるような先進ユーザしか、SNSなどを使っていないのかもしれない。背景は分からないが、日本のソーシャルメディアは「90:10:1」を超えているようにも見える。