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茅野市が小中学校の情報端末をシン・クライアント化し、同時に自宅からのセキュアなアクセス環境を整えるとのこと。
個人情報漏えい防止のため、長野県茅野市が新年度から、本体に情報を保存できないパソコンを小・中学校全教職員に配備することを決めた。
ところが、子育て中や要介護家族を持つ教諭らが「自宅で仕事ができないと困る」と反発。市は、自宅の私有パソコンからもアクセスできるシステムも導入することになった。
茅野市がPC「自宅残業」容認…サーバーで情報管理 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
元の記事がちょっと理解しにくい、というか誤読しやすいのだけど、要点としては次のようなところ。
- 小中学校の教職員が職場(学校内)で使う端末はシン・クライアント化し、情報をサーバで一元管理する。
- シン・クライアントは全教職員に配布し、あわせて私有パソコンの持込を全面禁止する。
- 個別ケース(育児、介護)で自宅で仕事をせざるを得ないケースがあり、これを考慮して自宅PCからもサーバへのアクセスを可能にする。
システム化費用は、以下の通り。
07年度一般会計当初予算案に導入費用として1500万円を計上した。(略)対応パソコンのリースを含むシステム導入は6年契約で、総費用は1億4200万円。
信濃毎日新聞[信毎web] 茅野市が小中学校に情報漏えい防止のシステム構築
また、労使の観点からすれば「自宅残業容認」にもなる。この点について、「労」の長野県教職員組合諏訪支部茅野単組は「自宅で仕事ができないと学期末などは深夜まで帰れない。現場としてはありがたい」とし、「使」の市教委や矢崎和広市長は「仕事は学校で済ませるのが前提。(自宅での)残業を奨励するわけではない」とのこと。
この自宅からのサーバアクセスについては、次のようになるようです。
個人のパソコンでも記録保存や印刷はできない構造で、認証技術と暗号化通信技術によって情報漏えいを防ぐ。
信濃毎日新聞[信毎web] 茅野市が小中学校に情報漏えい防止のシステム構築
市教委は「業務は校内で完結するのが基本」として、自宅などからのアクセスには、月1000円程度の利用料を求める。
児童生徒の情報一括管理 茅野市が全教職員にパソコン配備:中日新聞
つまり「原則はあくまで原則どおり」「生活事情・実情に配慮はする」「このための追加セキュリティ費用などは、利用者負担」ということ。業務時間内に終わらない業務量があること自体がどうか、それに関して費用負担がどうかという問題はありますが、セキュリティ強化、そこで失われる利便性の評価といった進め方のバランスは評価されて良いと思います。
ところで、記事中には次のような発言があります。
牛山英彦教育長は「ほとんどの教職員が個人パソコンを使用しているのが現状。管理の徹底を基本にしないと、事故は続く。新たな態勢を機に、公私を区別する先生の意識改革も進めたい」と話した。
児童生徒の情報一括管理 茅野市が全教職員にパソコン配備:中日新聞
システム化の大前提に「公私を区別」があるのですが、そうはいっても原則だけで押せば公私のどちらかが破綻するケースがある、というのが全体的な観点のようです。これで思い出したのは、以前に読んだ「Round-Edge」の「『オン』でも遊び、『オフ』でも仕事」という言葉でした。
この言葉は、同書がオールラウンドedgyistと命名する層からの発言として紹介していました。旧来の「24時間のうち10時間は勤務・通勤、8時間はプライベート、6時間は休養」というスタイルでは「システム的にも公私を分ける」という形態が通用しますが、こうした層の「24時間のうち10時間は仕事ベースの時間カクテル、8時間は遊びベースの時間カクテル」というスタイルには適用が困難です。
例えばこうした層の営業職は、仕事での関係者と業務後の付合いもし、友人ともいい仕事ができると思えば仕事の話を持ちかけるでしょう。こうした層のハッカーは遊んでいるときに仕事の、仕事中に趣味のプラグラム・コードの進め方を思いつき、例えば自宅で入浴中に仕事での問題点の解法を閃いて「エウレカ!」とさけびつつ裸のままパソコンの前に駆けて行くでしょう。会社まで駆けられると、いろいろと問題です。そもそも駆けださない?そう?
こうしたスタイルの人も、実は同様な配慮がないと特徴を仕事に活かせない人になります。そして、彼らの成果を必要とするか否かは、その仕事が組織力で戦う仕事なのか、個人力で(個人力でも)戦う仕事なのかによると思います。業種でいえば...というと、実はそこがおそらく変わりつつある只中で、同じくオールラウンドedgyistの言葉を引用すれば、次のような傾向が見られる業種がすべて、ということになります。
デザインを例にとっていうと、職人が注文制で個別に意匠をつける、というのが19世紀までのモノのつくり方だったとしたら、便利でより安いものをより美しくつくる、というデザインの思想は、まさに、20世紀の大量生産、大量消費の賜物。(略)では全部が満たされた時に次なる時代は?というと、もう一回、意匠の考え方に立ち返るのではないでしょうか。
ラウンドエッジ Round-Edge p.24
組織力のハンマーのような打撃力が要るのか、個人力のedgeの立った切れ味が要るのか。セキュリティ強化が、組織が取り込んだedgyistを矯めることがないか、矯めても問題はないか、矯めるの回避する方策はないか。教職のような、業務量の変動が大きい職種のほかに、こうした個人力、edgeの鋭さが問われる業種でも、セキュリティ導入時のバランス感覚は問われると思います。
シャープの次期社長が49歳の片山氏に内定との発表。
シャープは28日、片山幹雄専務(49)が4月1日付で社長に昇格すると発表した。町田勝彦社長(63)は代表権を持つ会長に就く。
シャープ社長に49歳の片山専務 - NIKKEI NET:企業 ニュース
すっごく若いな、と思ってしまいますね。写真が出ている記事にリンクしておきます。
ここしばらくで私が興味を持ったマスプロダクトなガジェットって、Linux Zaurus、W-ZERO3[es]、em-one。シャープ贔屓なわけではまったくないのだけど、不思議とシャープ製品ばかりです。この世代交代で、シャープのPDA、スマートフォン周りの戦略にどう影響するのかが、楽しみでもあり気がかりでもあり。
Linux Zaurusフォン、出ないかな。出ないだろうけど、出ないかな。